「論語と算盤」の真実 なぜ志の高い人ほど、戦いには冷徹なのか?

そのやり方をしたらうまくいくのは知っているけど、自分はそのやり方をしたくない。

今回はそんなあなたに、志を掲げているなら、手段を選ぶ必要はないことをお伝えしたいと思います。

この記事を読むことで、みなさんも躊躇していたやり方を実行できるようになりますよ。

「論語(高い志)」と「ソロバン(戦略的な勝利)」は両輪

道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である

江戸時代後期の思想家である二宮尊徳(金次郎)の思想であり、「日本資本主義の父」の渋沢栄一も大きな影響を受けたと言われています。

渋沢栄一は後に「論語とソロバン」という考えを編み出しました。

本当の「道徳」とは、ただ清らかであることではなく、掲げた理想を「実現」させることにあります。

そのためには、手段を選ばず、ライバルを出し抜く戦略や、時には相手の隙を突くような「泥臭い勝利」を肯定しなければなりません。

経済(結果)を伴わない道徳は「寝言」であり、志が高いとは、必ずしも清廉潔白であることを意味しないからです。

「そうは言っても、卑怯な手には抵抗がある」と思われるかもしれません。

しかし、志のためなら、手段を選んで躊躇してはいけません。

なぜ「ソロバン(戦略的な勝利)」が必要といえるのか

第一に、理想が高いほど、敵や障害は大きくなるからです。

正面突破だけで勝てるほど世の中は甘くありません。

清廉潔白にこだわりすぎて負ければ、守りたかったもの(志、国民、社員、家族)を守れなくなります。

どんなに高潔な理想を掲げても、敗北して組織や国が消えてしまえば、その理想は歴史の塵です。

指導者が「綺麗事」に終始して敗北することは、ついてくる人々への最大の不義理となります。

第二に、相手も全力で挑んでくるからです。

ライバルや逆境は、こちらの都合を待ってくれません。

「やられる前にやる」ことで、障害を取り除き、安全な世界を作れます。

逆に、戦略を否定することは、自分を信じてついてくる仲間やリソースを危険にさらす無責任な行為です。

戦略は「悪」ではなく「愛」なのであり、手段を選ばない勝利への執着は、志を現実のものにするための責任感の現れです。

「ソロバン(戦略的な勝利)」の例

続いては、実際に「論語(高い志)」を掲げて、「ソロバン(戦略的な勝利)」を得た人や組織の例をご紹介します。

諸葛孔明(蜀)

蜀は「漢王朝の復興」という究極の義を掲げ、「桃園の誓い」や「三顧の礼」といった美談で知られる、いわば「理想主義の国家」です。

そして、孔明はその理想を支える軍師でした。

しかし、孔明は仲間を守り、「漢王朝の再興」という巨大な志を果たすため、極めて冷徹な戦略を実行する男でした。

その最たる例が、呉の天才軍師・周瑜との心理戦です。

孔明は、同盟相手であるはずの周瑜を言葉の刃で三度にわたって挑発し(三気の計)、彼のプライドを粉々に砕きました。

最終的に周瑜は激昂のあまり吐血し、若くして命を落とします。

「天はこの世に周瑜を生みながら、なぜ諸葛亮をも生んだのか!」 そう叫んで周瑜は憤死したと伝えられています。

周瑜を心理的に揺さぶり憤死させたのは、孔明個人の悪意ではなく、弱小だった蜀が生き残るための「徹底した合理性」の現れです。

任天堂

任天堂は「娯楽で人を笑顔にする」という高い理念を持つ企業です。

リーマンショック後の業績低迷期、任天堂の社長はリストラを求める声に対し、次のように答えました。

「目先の業績を良くするためにリストラをすれば、社員の士気が下がり、不安の中で作ったソフトが人の心を動かすことはできない」

これだけだと、社員の気持ちを分かってくれるとても優しい会社に思えます。

しかし、ビジネスの場では極めて戦略的です。

象徴的なのが、2004年のニンテンドーDS発表時のエピソードです。

当時、ライバルであるソニーは、高性能な携帯ゲーム機「PSP」の発表を控えていました。

誰もがその次世代機に注目していた、その前日のことです。

任天堂は突如として、2画面を持つ「ニンテンドーDS」の詳細を世に放ちました。

これは単なる偶然ではありません。

任天堂がライバルを混乱させ、市場の主導権を奪い取るために行った戦略です。

もし、任天堂が「ライバルの邪魔をするのは失礼だ」という清廉潔白さにこだわっていたら、今のニンテンドーDSやSwitchの成功はなかったかもしれません。

任天堂もまた、勝利するために手段を選ばない合理的な側面を持っているのです。

まとめ

「清廉潔白でありたい」と願うあなたの優しさは、とても尊いものです。

しかし、その美学を守るために戦いを避け、理想を「寝言」で終わらせてしまってはいけません。

勝利を収めて初めて、あなたの掲げる「論語(道徳)」に命が吹き込まれるからです。

「論語(道徳)」を貫くための力を、「ソロバン(戦略)」で手に入れましょう。

策略を巡らせる自分を恥じる必要はありません。

みなさんは、理想を現実にする責任を果たそうとしているのです。

泥を被る勇気を持ったあなたの手だけが、誰かを救うための現実を変えられます。

さあ、今日から、誇りを持って「勝つためのソロバン」を行いましょう!

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